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営業マンが嫌がるお客さんとは?

皆さんがどこかで何かのサービスを受ける時、「いや、この対応はないわ!」と思うことはありませんか?

ありますよね。もちろん私もあります。正直、腹が立つこともしばしば…。

しかし私は営業マンですから、サービスを提供する側でもあります。なのでどんな職種・業種であれ、サービス提供者側の立場や気持ちは多少なりとも分かっているつもりです。

今回はそのサービス提供者側として、「いや、この客はないわ!」と思うことをぶちまけようかと思います。

 

結論から言いますと、義理を欠く人間は嫌いです。

 

飛び込みで来店されたその方は、どうやら既に何店舗かまわっており、ある程度物件の目星を付けた状態でした。

来店された理由を端的に言うと、「おたくでは初期費用をいくらに出来るの?」というお話し。

そのこと自体はまったく問題ありません。私も借りる側の立場なら、一番安いところで借りたいと思うからです。

なるほどなるほど、しかもその物件の内覧は他社でしているから、私はご案内もしなくていいと。

分かりました。それはそれでラッキー案件ですから、出来る限りのご対応をさせて頂きましょう。

実はその物件、キャンペーン中のため、初期費用を通常よりお値打ちに出来る物件でした。他社もおそらくそのキャンペーンは使っているでしょう。ただ仲介手数料は、他社は100%(家賃1ヶ月分)で提示しているケースが多いため、宅建業法に基づき50%(家賃の0.5ヶ月分)で提示すればこっちに傾いてくれるんじゃないかと。

どやねん?

 

嫌いなヤツ

…他社と同じですね。

 

だしのり

あ…そうですか。

 

こういう場合、基本的に私は値引き合戦をしません。宅建業法に基づいた正当な利益は頂戴したいですし、案内に行った他社にちょっと申し訳ないなという気持ちがあるからです。

いやまぁ営業マンとしては失格だと思いますよ。他社がどうとか気にしている場合ではないですよね。でもこのスタンスでそこそこ売上を作れてきたから、変える気なし!

私も営業マンですから、もちろん本音を言えば売り上げは大事です。でも初期費用も同じであれば、あとはお客さんが決めること。しかもこっちは案内にも行ってないので、強くは言いません。

 

嫌いなヤツ

実は他社の営業さんがちょっと苦手だったんですよね。何とかこっちで契約したいんですけど、初期費用だけじゃなくて家賃ももう少し何とかなりませんか?

 

なるほどそうきたか。

 

今回の物件、”家賃値引き幅”の決定権を持っているのは、管理会社の物件担当者です。※これは管理会社によって違います。

なので他社と私は、初期費用や家賃の交渉を同じ人(管理会社の物件担当者)にしているということ。

もし他社が家賃の交渉をしていて、管理会社の物件担当者に断られていた場合、基本的には同じように断られます。

が!実は”管理会社の物件担当者との付き合いの深さ”は、他社と私では違っていて、付き合いが深ければ、僅かながら優遇してくれる時もあるんです。

これは皆さん、ご自身の人付き合いを想像して頂ければ分かると思います。付き合いの深さによって、対応の仕方や抱く感情は変わってきますよね?何かをプレゼントしたくなる人もいれば、そうじゃない人もいるでしょうし、プレゼントをするにしても金額に違いもあるはずです。

 

結局、対お客さんも対業者も人付き合いなんです。

 

そして今回何と!その付き合いの深さから、家賃も減額してくれることになりました。しかも他社からの家賃交渉は断ったのに、です。

大変ありがたいお話しなんですが、注意しなければならないこともあります。

管理会社の物件担当者からしてみれば、私も他社もどちらも付き合いのある業者である以上、表向きは片方を優遇するわけにはいきません。今回の家賃減額もそう、もしそれが他社にバレてしまったら、物件担当者の立つ瀬がなくなってしまうわけです。また私自身も、バラしてしまうようなお客さんだと見抜けなかったことで物件担当者からの信用度が落ち、今後の交渉等に影響を及ぼします。

ですのでかなーり慎重に、万が一にでもそのお客さんが他社にバラさないように、言葉を選びながら話していきます。物件担当者の立場や、私たちとの関係性を伝えた上で、それを理解してくれる方かどうかを確かめて、問題なさそうだと判断してから交渉に臨むわけです。

そういう状況下で家賃交渉をする上での絶対条件が、”1,000円でも家賃減額出来たら必ず申し込みしてもらう”ということ。こちらも相応のリスクを背負うわけですから、お客さん側にもある程度は腹を括って頂かないと割に合いませんからね。

 

嫌いなヤツ

分かりました。もし1,000円でも下がれば必ずここで契約します。もうどこの会社にも行きません。ですのでよろしくお願いします!

 

結果、家賃が下がったことを伝えて、無事申し込みとなりました。

 

はずだったのに…。

 

審査も通り、入居日をいつからにするかを連絡待ちという状態で、申し込みから一週間が経った頃…

 

嫌いなヤツ

他に良い物件があったのでそっちにします。色々交渉してもらって申し訳ないですけどキャンセルでお願いします。

 

というメールが。

 

だしのり

…は?

 

こいつは一体何を言ってるんだ?百万歩譲ってキャンセルするのはしょうがないとしても、せめて何かそれっぽい嘘を付いてくれ!

 

  • 急に転勤の辞令が出てしまった!
  • 親が倒れた!
  • 恋人と別れることになった!

 

他に良い物件があったって…あんた必ずここで契約する言うてたやないか。その上でこちらもリスク背負って交渉しとんねん。何をさらっと裏切ってくれとるんや!

 

営業マンは交渉して当たり前ですか?安くなって当然ですか?それで自分の都合だけでキャンセルするのはしょうがないことですか?

 

それはあまりにも不義理じゃないですかねぇ。

 

マジで許せん!どうせ売上にはならないから一言ビシッと言ってやろうか…とも思ったけど、現代はクチコミに変なコメントを書かれることもあるし、一応は会社の立場もあるので、当たり障りない内容に少しだけ皮肉をスパイスしたメールを返して終わりました。

 

私の感覚がおかしいかもしれませんが、それならそれでおかしくて結構。いや~…腹立ったなぁ。

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